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2026年10月25日の夜から、Xで「河合塾の模試の解答が、試験の前から見られる」という話が一気に広がりました。全統模試やオープン模試を受ける人なら、他人事ではないニュースです。

結局、何が起きたの?本当に答えが見られたの?

自分が受ける模試は大丈夫なの?判定ってもう当てにならない?
この記事では、X上の投稿と河合塾が公開している資料をもとに、何が起きたのか・なぜ起きたのか・受験生にどんな影響があるのかを順番に整理しました。仕組みの部分は、ITにくわしくない人にも分かるように、たとえ話で説明します。
- 10月25日の夜、「ちょっとした操作で、実施前の模試の解答・解説(学習の手引き)が見られてしまう」という指摘がXで拡散した
- 対象は京大オープンだけではなく、全統模試やほかのオープン模試を含む広い範囲とされる
- 原因は、解答・解説のページに「鍵」がかかっていなかったことだとみられる
- 影響が大きいのは、これから実施される11月以降のオープン模試
- 10月26日夜の時点で、河合塾からの公式発表は出ていない
- 判定は多少ぶれる前提で受けるのが現実的。本番形式で解く練習としての価値は変わらない
この記事では、悪用を防ぐため、具体的な番号・アドレス・操作手順は書いていません。仕組みは、起きたことが理解できる範囲でぼかして説明します。
何が起きたのか|10月25日の夜からの経緯
まず、X上の投稿を時系列に並べます。投稿者は受験生と思われる個人なので、アカウント名は伏せています。
| 日時 | 出来事 |
|---|---|
| 10月25日(日) | 公開会場で第2回東大入試オープンを実施 |
| 10月25日 夜 | ある受験生が「問題冊子にある番号を手がかりにすると、模試の解答・解説ページにたどり着ける」という趣旨を投稿 |
| 10月25日 深夜 | 別の受験生が「河合塾のサイトのプログラムに、いろいろな模試の番号がまとめて書かれている。実施前から解答が見られる」と投稿。これが一気に拡散した |
| 10月26日 朝〜 | 「実施前の模試の解答が見えてしまう」という報告や指摘が相次ぐ。反応した投稿の中には表示回数が90万回を超えるものも |
| 10月26日 昼〜 | Xのトレンドに「河合塾の模試の解答が試験前に見られる」という話題がまとまる。最初に指摘した受験生はアカウントを非公開にした |
| 10月26日 21時 | 河合塾の公式サイト・お知らせ・公式Xに、この件についての発表はまだ無い |
ここで一番おさえておきたいのは、「誰かがサーバーに侵入して盗み出した」という話ではないことです。手元にある情報と、誰でも見られるWebページの情報を組み合わせるだけで、本来はまだ見えないはずの解答にたどり着けてしまった――というのが指摘の中身でした。だからこそ「鍵のかけ忘れ」として問題視されています。
なぜ見えてしまったのか|「鍵のかかっていない部屋」のたとえ
いまの河合塾の模試は、会場で分厚い解答冊子を配る形ではなく、受験後にWeb上の「学習の手引き」(解答・解説集)を開いて復習するしくみです。手引きは、スマホやパソコンで本のようにページをめくって読む「デジタルブック」の形になっています。
この「手引き」は、模試ごとに1冊ずつ用意されていて、それぞれに管理用の番号が割り当てられています。今回の問題は、その番号の扱いにありました。ホテルにたとえると、流れはこうです。
| ホテルでいうと | 実際のしくみ(ぼかしています) |
|---|---|
| 客室 | 模試ごとの学習の手引き(解答・解説) |
| 部屋番号 | 手引きごとに割り当てられた管理用の番号 |
| ロビーに貼り出された部屋番号の一覧表 | ページを動かすためにブラウザが読み込むファイル。中を開くと、多くの模試の番号がまとめて書かれていたとされる |
| 客室のドアの鍵 | 「受験した本人か」「公開していい日時になったか」を確かめるしくみ |
本来なら、部屋番号が分かっても、ドアの鍵(本人確認や公開日時のチェック)が開かないと中には入れないように作るのが基本です。ところが指摘によると、番号さえ分かればドアがそのまま開く=鍵がかかっていない状態だったようです。
しかも、その「部屋番号」は手が届くところにありました。1つはブラウザが読み込むファイルの中に一覧で書かれていたこと。もう1つは、問題冊子に印刷された番号から手がかりがつかめたことです。鍵のかかっていない部屋の番号が、ロビーの貼り紙と、配られた冊子の両方に載っていた、というイメージです。
IT にくわしい人からも、「番号を当てにくくする以前に、見せていい相手かどうかをサーバー側で判断するのが先」「プログラムの中に、人間向けの作業メモ(コメント)まで残っていた」といった、作りの甘さを指摘する声が出ています。
「1か月前から見えた」は本当? ― 見えた時期には諸説ある
最初の投稿は「模試の1か月前から見える」と書いていましたが、これには「正しくは、どこかの学校で先に実施された日の夜から」という反論もありました。
というのも、解答・解説のファイルがまだサーバーに置かれていなければ、番号が分かっても中身は開けないからです。いつから見られる状態だったのかは模試によって違う可能性があり、外から正確には確かめられません。この記事では、見えた時期を断定せずに書いています。
この記事を書くにあたり、筆者自身は実施前の解答が見られるかどうかを試していません。公開前の資料をわざと開くことは、河合塾の業務を妨げるおそれがあるためです。仕組みの説明は、X上の指摘と河合塾が公開している情報から、悪用できない範囲にとどめています。
影響が大きいのは、これから実施される模試
この件は京大オープンだけの話ではありません。解答・解説を同じしくみで配っている模試はすべて影響を受けうるため、全統記述模試や全統共通テスト模試も無関係ではありません。ただ、全統模試の多くは各高校ですでに実施が進んでいます。これから実施される=事前に見る余地が残っているという意味で影響が大きいのは、次のオープン模試です。
| 実施日(公開会場) | 模試 | 成績公開日 |
|---|---|---|
| 11月1日(日) | 第2回京大入試オープン | 12月11日(金) |
| 11月1日(日) | 北大入試オープン | 12月8日(火) |
| 11月1日(日) | 九大入試オープン | 12月9日(水) |
| 11月3日(火・祝) | 一橋大入試オープン | 12月9日(水) |
| 11月3日(火・祝) | 東京科学大入試オープン | 12月9日(水) |
| 11月3日(火・祝) | 神大入試オープン | 12月11日(金) |
| 11月8日(日) | 第2回名大入試オープン | 12月17日(木) |
| 11月8日(日) | 東北大入試オープン | 12月15日(火) |
河合塾「2026年度 9月受付開始模試スケジュール詳細」(2026年8月12日版)にもとづく。受験料はいずれも9,500円。日程は変更されることがあります。
偏差値・判定はどれくらいぶれる?
事前に答えを見た人は、本来の実力より高い点を取ります。その人たちが上位に入るぶん、まじめに受けた人の順位や偏差値は少し下がります。
ただし、判定はA〜Eの幅のある区切りです。不正をする人がごく一部なら、多くの人の判定は1段階も動かないと考えられます。ずれる可能性があるのは、判定の境目にいる人と、順位表の上位を争う人です。
X上では、「模試の成績を推薦や指定校の選考に使う学校もあるので、模試だから関係ないとは言えない」という声もありました。受験生個人の判定より、こちらのほうが深刻だという見方もできます。
解答を見て受けても得をしない理由
- 本当の弱点が分からなくなる。模試の一番の価値は、本番前に自分の穴を見つけることにある
- 判定が当てにならなくなるのは、自分の出願戦略にとっても損になる
- 答えを売る投稿から買うと、お金だけ取られる詐欺に遭うおそれがある。解答・解説の無断での転売は著作権の問題にもなる
ある受験生の「河合模試で不正可能だから何?自分のやることを淡々とやるだけ」という投稿には、多くの共感が集まっていました。
河合塾の対応は?(10月26日夜の時点)
10月26日の21時ごろに、河合塾の全統模試案内、河合塾グループのお知らせ、河合塾の公式Xを確認しましたが、この件についての発表はまだ出ていません。システムがすでに直されたのかどうかも、公式には分かっていません。
X上では「謝罪も声明も出さないのか」「受験料を返金してほしい」「解答・解説を紙で配ってほしい」といった声が上がっています。今後の対応として考えられるのは、次のようなものです。
- 解答・解説のページに、本人確認や公開日時の確認を入れる(いわゆる「鍵」をかける)
- これから実施する模試について、問題の差し替えや実施方法の変更を検討する
- すでに見られた可能性がある模試について、成績の扱いを説明する
11月1日以降のオープンを受ける人は、河合塾PORTALのお知らせを試験の前日まで確認しておくと安心です。この記事も、新しい情報が出しだい更新します。
これから模試を受ける人はどう向き合えばいい?
「他人が答えを見ているかもしれない模試を、まじめに受ける意味はあるのか」――これが、いま多くの人が抱いている疑問だと思います。結論から言うと、受ける価値はほとんど変わりません。模試の一番の役割は、他人と順位を競うことではなく、本番前に自分の弱点と時間配分の失敗を見つけておくことだからです。
私自身、現役と浪人のときにオープン模試を受けてきましたが、あとから一番役に立ったのは判定の文字ではなく、本番と同じ形式・同じ時間割で解いて、崩れ方を一度経験できたことでした。この価値は、ほかの誰かが答えを見ていても1ミリも減りません。おすすめの向き合い方は次の3つです。
- 判定より得点を見る。大問ごとの点数と、部分点がどこで削られたかを確認する
- 1回の判定で一喜一憂しない。同じ時期のほかの模試の結果と並べれば、ぶれの影響を受けにくい
- 答案の書き方の指摘を拾う。採点者のコメントは、答えを先に見ても手に入らない、模試だけの価値
どうしても判定が気になる人は、模試の点数との付き合い方もあわせて読んでみてください。特定の大学の冠模試については、オープン模試・実戦模試のA判定ラインの考え方も参考になります。
受験生の反応|怒りの矛先は2つに分かれた
X上の反応を読むと、怒りの向かう先は大きく2つに分かれていました。
河合塾への怒り
- 高い受験料を払っているのに、解答の管理がずさんすぎる
- 解答・解説を紙から電子にしたことが原因ではないか。紙に戻してほしい
- これだけ話題になっているのに、声明が出ないのはおかしい
広めた人への怒り
- せめて河合塾に連絡して、直ってから公表すべきだった
- 自分の受ける模試が終わったから公開した、ように見える
- やり方が広まったせいで、来週の模試の判定が当てにならなくなった
どちらの言い分にも一理あります。弱点を見つけた人が、まず作った側に知らせて、直ってから公表する流れは、IT業界では「責任ある開示」と呼ばれる考え方です。今回はその順番が逆になり、直される前にやり方が広まってしまったことが混乱を大きくしました。
ただし、そもそも鍵をかけていなかったのは河合塾の側です。「指摘した人を責めるのは、河合塾の作りの甘さをかばうのと同じ」という意見にも説得力があります。
よくある疑問
10月26日夜の時点で、河合塾から成績の扱いについての発表はありません。成績公開日(第2回東大入試オープンなら12月2日)までに案内が出る可能性があるので、河合塾PORTALを確認してください。
不正アクセス禁止法は、IDやパスワードなどの「鍵」を破って入る行為を対象にした法律です。今回は鍵がかかっていなかったため、この法律には当たらないという見方が一般的です。ただし、公開前の資料と分かって開いたり広めたりすることは、河合塾の業務を妨げたとして問題になる可能性があり、答えを売る行為は著作権の侵害になりえます。筆者は法律の専門家ではないため、個別の判断は弁護士に確認してください。
その科目の点数と判定は参考にしないと決めて、時間配分や答案の書き方の練習として受けるのがおすすめです。判定に頼らず、自分の実力を冷静に見る材料にしましょう。
まとめ
- 10月25日の夜、河合塾の模試の解答・解説が実施前に見られるという指摘がXで拡散した
- 原因は、解答・解説のページに本人確認や公開日時の確認という「鍵」が無かったことだとみられる
- 影響が大きいのは11月1日以降の京大・北大・九大・一橋大・東京科学大・神大・名大・東北大のオープン
- 10月26日夜の時点で、河合塾の公式発表は無い
- 判定は多少ぶれる前提で、得点と答案の書き方の指摘を重視して受けるのがよい
模試の判定は、あくまで本番までの目安です。今回の件で一喜一憂しすぎず、得点と答案の中身から自分の課題を拾うことに集中するのが、結局は一番の対策になります。
X上の投稿はYahoo!リアルタイム検索とXで確認した内容(2026年10月26日21時時点)、模試の日程は河合塾の公開資料にもとづく。河合塾から発表があれば追記します。
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