塾・予備校選び

Z会だけで中学受験に受かる?|公式の合格者の声53件で数えた「塾なし26件」と併用の時期

Z会の通信教育と塾の年間費用を比べる 塾・予備校選び
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保護者
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塾に通わせずに、Z会の通信だけで中学受験って本当に大丈夫なの?

保護者
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塾を足すなら、何年生のどのタイミングで足すのがいいのかも知りたい。

Z会は合格実績を公表していますが、その人数は通信・教室・提携塾の合算で、「通信だけで何人受かったか」は分かりません。そこでこの記事では、Z会が公式サイトに載せている難関国私立中学の合格者の声(2019〜2025年度の53件)を1件ずつ読み、小6の時点で塾に通っていたかを数えました。あわせて、Z会自身が「塾なしの中学受験」についてどう書いているか、年間の費用はどれだけ違うかを並べます。

先に結論
  • 合格者の声53件のうち、小6で塾の授業を受けずに合格したのは26件。残り27件のうち17件は、小6になってから志望校対策・特訓・講習などで塾を足していた
  • Z会自身も「学習習慣さえついてしまえば、塾に行かなくても合格できる」と書く一方で、公開模試と小6秋からの学校別対策は塾の講座も使うよう勧めている
  • 通信の志望校別予想演習は筑駒・開成・桜蔭・灘・甲陽・神女の6校だけ。それ以外の学校の対策は外に頼ることになる
  • 年額は小5・4教科で通信が約14万〜29万円、Z会の教室が約64万円。差は「進度の管理を誰がやるか」の値段

選択肢は「通信だけ」か「塾だけ」かの2つではありません。通信を軸に小6から塾の講座を足す形が、合格者の声ではいちばん多い使い方でした。Z会には通信教育とは別に、首都圏・関西・静岡で通える「Z会の教室」もあります。どちらも資料は無料なので、中身を並べてから決めたほうが早く決まります。


Z会自身の答え|塾なしで受かる。ただし外を使う場面が2つある

Z会の受験情報サイトには、中学受験コースの学習アドバイザーが書いた「塾なしでの中学受験は可能なのか?」という記事があります。結論ははっきりしています。

しかし、学習習慣さえついてしまえば、塾に行かなくても中学受験で合格することはできます。

Z会受験情報ナビ「塾なしでの中学受験は可能なのか?」

ただし同じ記事の中で、通信だけでは完結しない場面が2つ挙げられています。

場面Z会の記事の書き方
実力の確認家庭学習なら「大手塾の公開模試などを受験して、抜けている単元がないかなどを確認しましょう」
学校別の対策6年生の9月からは過去問演習が重要で、「家庭学習中心であったとしても、各塾の特訓講座や…対策講座を利用して、学校別対策を取り入れるように」

つまりZ会の公式見解は、日々の学習は通信だけで回せる。模試と小6秋からの学校別対策は外を使う、という線引きです。保護者の役割も「勉強を教える必要はありません。ただし、お子さまの成績などの状況把握と時間管理はぜひお願いします」と書かれています。

なお、Z会の公式FAQには「トータル指導プランの教材は…学習面については進学塾を利用するのと変わりありません」という説明もあります。教材の範囲としては塾と同じものを扱える、という意味です。足りなくなるのは教材ではなく、模試・学校別対策・進度の管理といった周辺の部分です。


公式の合格者の声53件を数えると

Z会の中学受験コースのサイトには、2019〜2025年度の「難関国私立中学合格者の声」が53件載っています(2026年10月時点)。保護者や本人が受験までの経緯を書いたもので、多くの記事に塾に通ったかどうか、通ったならいつからかが書かれています。1件ずつ読んで、小6の時点で塾の授業(集団・個別・Web・季節講習・志望校別の講座を含む)を受けていたかで分けました。

小6の時点で件数主な合格校
塾の授業は受けていない26件(49%)麻布・栄光学園・西大和・筑駒・開成・桜蔭・甲陽学院・東海 など
小6から塾を足した17件(32%)開成・筑駒・豊島岡・女子学院・フェリス・東海・洛南 など
小5から塾と併用4件(8%)開成・海城・ラ・サール
小4以前から塾と併用6件(11%)渋谷教育学園渋谷・渋谷教育学園幕張・桜蔭・早稲田実業・フェリス・開成

※分類は当サイトが本文を読んで行ったもの。公開模試・塾の公開テストを受けただけの場合や、個別指導塾の自習室だけを使った場合は「受けていない」に含めています。「受けていない」26件のうち2件は、Z会×エクタスの「最難関中学受験プレミアム講座」(オンライン)を併用していました。

塾を足した家庭は「小6・志望校対策」が多い

塾を使った27件のうち17件は、小5までは通信だけで進め、小6になってから塾を足していました。その17件が挙げた理由を数えると、志望校対策が10件、苦手教科の補強が4件(算数3件・記述1件)、演習量の強化と夏期講習がそれぞれ1件、記載なしが1件です。時期が書かれているものは、小6の6月〜秋に集中しています。

足し方として興味深いのが、2023年度の東海中学の合格者の声です。塾への切り替えをZ会に相談したところ、Z会と塾ではカリキュラムの進み方が違うので、「6年生の7月号まではZ会を続け、志望校対策が本格化する夏から塾にスイッチする」のがよいと提案されたそうです。この家庭は結局Z会を最後まで続け、塾は小6の秋から志望校対策の講座だけを受けています。

塾なしを選んだ理由

「受けていない」26件の理由は、ほぼ次の3つに分かれます。

  • 習い事・スポーツとの両立(サッカー・ミニバスケットボール・将棋・水泳など。土日に授業やテストがある塾とは両立できない)
  • 塾までの距離・送迎(地方在住、塾が遠い、共働きで送迎できない)
  • 夜遅くまでの通塾を避けたい/本人が塾の雰囲気を好まなかった(就寝時間を守りたい、競争的な雰囲気が合わない)

塾なしの家庭の声には、大手塾の公開模試を受けて立ち位置を確かめた、親が受験日から逆算してスケジュールを組んだ、わからない問題はZ会の質問制度で解決させた、といった工夫が繰り返し出てきます。Z会の記事が言う「公開模試は外」「状況把握と時間管理は保護者」が、そのまま実践されている形です。

この数字の読み方

この53件はZ会が選んで載せた、難関校に受かった家庭の声です。通信だけで進めてうまくいかなかった家庭は載りません。ですから「通信だけで受かる確率は49%」という意味ではありません。読み取れるのは、難関校に受かった家庭でも、半数は小6の時点で塾の講座を何かしら使っていたということと、使うなら小6の夏前後に志望校対策として足すのが典型だ、ということです。

小6で塾を足すときの行き先の1つが、同じZ会の通塾型の「Z会の教室」です。2022年度の合格者の声には、「Z会中学受験コースでの自宅学習を中心にZ会進学教室の季節講習などを組み合わせて学習しました」(ラ・サール中学)という例も載っています。Z会の通信教育の受講歴があると、教室の講習の登録料2,000円がかからず、本科の入会金も17,000円から15,000円に下がります。講習の料金と日程はZ会の冬期講習の記事にまとめました。通える教室と講座はZ会の教室のLINE相性診断(無料)で確かめられます。


通信だけで進めるときに足りなくなるもの

1. 学習時間は小5から一気に倍になる

Z会は中学受験コース(4教科・トータル指導プラン)の1日あたりの学習時間の目安を公表しています。

学年1日あたりの学習時間
小3約40分
小4約55分
小5約105分
小6約110分(2〜7月号)

※1カ月分を25日間で取り組んだ場合の平均。授業映像の視聴時間は含まない(Z会公式)。

小4から小5で約2倍になり、ここに授業映像の時間が乗ります。合格者の声でも、中学受験コースに切り替えた途端に「テキストや月例テストが難しく、つまずいてしまいました」という家庭があります。小5の春に毎日2時間弱の枠が家庭で作れるかが、通信だけで進められるかの最初の分かれ目です。

2. 模試は外で受ける

Z会の中学受験コースには毎月の月例テストがあり、小6では志望校との距離を測る「志望校合格力診断テスト」もあります。Z会の記事が「大手塾の公開模試などを受験して」と書いているとおり、偏差値で立ち位置を測るには外部の公開模試を併用する前提です。塾なしで合格した家庭の声にも、大手塾の公開模試を受けて判定を確かめた話が何度も出てきます。

3. 学校別の対策は6校以外は外に頼る

小6向けには「6年生専科」という短期集中講座があります。

  • 頻出分野別演習:33校に対応。超長文・難関記述・立体図形難問・平面図形難問などの分野別、全3回
  • 志望校別予想演習:筑波大附属駒場・開成・桜蔭・灘・甲陽学院・神戸女学院の6校だけ。入試予想問題全3回+添削

この6校以外を第一志望にする場合、学校別の予想問題や過去問の解説授業は、塾の志望校別特訓などに頼ることになります。合格者の声で「小6から塾を足した」理由の多くが志望校対策だったのは、この構造と一致します。


Z会の「通信教育」と「教室」はまったく別のサービス

同じZ会の名前がついていますが、申し込み窓口も、会員番号も、料金の仕組みも別です(2026年度からは会員番号の体系も分かれました)。まず違いを一覧にします。

Z会の通信教育Z会の教室(進学教室・東大進学教室)
形式自宅学習(タブレット+紙)教室に通う集団授業
対応地域全国教室の通学圏のみ(東京・神奈川・埼玉・大阪・京都・兵庫・静岡)
入塾テストなし講座によりあり(学力診断テスト・入会テスト・選抜試験)
入会金無料17,000円(免除・割引の条件が5種類)
料金の単位1カ月あたりの会費(12カ月/6カ月一括で割引)月度ごと。授業が月3週か月4週かで変動
季節講習コース内に含まれる本科生は必修で受講料が別途
支払い方法一括払い・毎月払いを選択払込用紙→口座引落。クレジットカード非対応
進度の管理家庭(アプリが進捗を可視化)教室のカリキュラム

表のうち、判断に効くのは下3行です。季節講習が必修で別料金という構造と、月度によって授業料が変わる構造は、月額だけを見ていると必ず見落とします。次の章で年額に直します。

Z会の教室に入るための入塾テストについては、Z会進学教室の入塾テストに落ちたら|再受験とテスト不要の講座を学年別に整理で、テストが要る講座と要らない講座を学年別にまとめています。
また、教室のほうを本命で考えているなら、Z会進学教室の料金・レベル・合格実績|24教室と学年別の年額に24教室の対応コース・全学年の年額・教室生だけの合格実績を集めています。

年間でいくら違うのか(公式料金から計算した実額)

以下はすべて2026年度の公式料金表の数字です。月額をそのまま12倍するのではなく、教室側は「どの月が月3回で、どの月が月4回か」まで公式表どおりに数えて合計しています。

中学受験:小5・4教科で比べる

選択肢月額年額(授業料+教材費)
通信教育・要点集中プラン 4教科(12カ月一括)12,068円約14万5千円
通信教育・トータル指導プラン 4教科(12カ月一括)24,140円約29万円
通信教育・トータル指導プラン 4教科(毎月払い)28,400円約34万1千円
Z会の教室・算国理社セット(首都圏)月3回 50,800円/月4回 63,500円約63万8千円

教室側の内訳は、月3回の月(2・3・4・7・12・1月度)が6か月で304,800円、月4回の月(5・6・9・10・11月度)が5か月で317,500円、これに教材費8,000円が前期・後期の2回で16,000円。合計638,300円です。8月度に本科の授業はなく、夏期講習のみになります。

つまり通信教育のトータル指導プランと比べて約2.2倍、要点集中プランと比べて約4.4倍。しかもこの63万8千円に季節講習費は入っていません。

高校受験:中3・5教科で比べる

選択肢月額年額(授業料+教材費)
通信教育・高校受験コース 5教科セット(12カ月一括)13,500円約16万2千円
通信教育・高校受験コース 5教科セット(毎月払い)15,883円約19万1千円
Z会の教室・公立/私立上位高校受験コース 5教科月2週 31,600円/月3週 47,400円/月4週 63,200円約61万6千円
Z会の教室・最難関国私立高校受験コース 5教科月2週 40,050円/月3週 60,100円/月4週 80,100円約77万7千円

中3の教室は、2月度が2週、3・4・7・12月度が3週、5・6・9・10・11・1月度が4週という組み方です(公式サイトに「月4週授業のため、受講料が月3週授業の4/3倍料金となります」と明記されています)。数えると公立・私立上位コースで授業料600,400円+教材費16,000円=616,400円。最難関国私立コースは761,050円+16,000円=777,050円になります。

通信教育との差は3.8倍〜4.8倍。さらに9月度からは志望校別特訓(都立自校作成・神奈川県公立対策・早慶特訓など)を別料金で選べるようになり、こちらは月26,800円〜43,600円+教材費5,000円です。

月額表に出てこない3つの費用

教室を検討するなら、必ず確認すること
  1. 季節講習費が本科の料金に入っていない。3月度・8月度・12月度は別途季節講習の受講料が必要で、本科のページの記載は「講習受講料についてはお問い合わせください」。しかも本科生はカリキュラムの一環として必修受講です。講習の料金は講習ごとのページで時期が来ると公開されます(2026年度の冬期講習は首都圏の中3の5教科で87,800円(教材費込み)。学年別の早見表)
  2. 教材費は期ごとに発生する。本科1期(3〜7月)と本科2期(9〜2月)でそれぞれ請求されます。「分割支払い・返金はございません」とあるため、途中でやめても戻りません
  3. 入会金17,000円。ただし免除・割引の条件が5つあります(後述)

年額を正確に出せないのは家庭の落ち度ではありません。必修の費用が公表されていないので、資料請求か電話をしない限り原理的に計算できないという構造です。逆に言えば、教室を候補に入れた時点で問い合わせは避けられません。


全国平均と比べると、どこに立っているのか

文部科学省の「令和5年度 子供の学習費調査」は、家庭が1年間に払った補助学習費(学習塾費・通信教育費・家庭教師費・家庭内学習費の合計)を学年別に出しています。ここに先ほどの金額を置いてみます。

学年公立に通う家庭の平均私立に通う家庭の平均
小411万7千円35万3千円
小514万3千円49万1千円
小618万7千円59万6千円
中117万2千円23万6千円
中224万9千円20万8千円
中339万円26万7千円

読み取れることが3つあります。

  • 通信教育の年額は、どの学年でも全国平均を下回る。小5の要点集中プラン(約14万5千円)は公立小5の平均とほぼ同額、中3の5教科セット(約16万2千円)は公立中3平均の半分以下です
  • Z会の教室の年額は、どの学年でも全国平均を大きく上回る。中3で約62万〜78万円は、公立中3平均39万円の1.6〜2.0倍です
  • 学校外活動費そのものの最大値は公立中3の約44万6千円、私立小6の約89万1千円。中学受験をする小6の家庭が最も支出している学年です

Z会の教室が高いというより、難関校向けの集団塾に通うとはそういう水準の支出をすることだと理解するのが正確です。この金額を前提にできるかどうかが、最初の分岐になります。

通塾を前提にできるなら、次に見るのは通学圏に教室があるかどうかです。Z会の教室には5つの質問に答えるだけの相性診断(LINE・無料)があり、学年とお住まいから通える教室と講座の当たりがつきます。

通学圏に教室があるか確かめるなら
小・中・高校生対象の『Z会の教室』

Z会の教室 LINE相性診断

首都圏・関西・静岡に教室がある、Z会の通塾型の教室です。
LINEで5つの質問に答えるだけで、学年とお住まいに合う教室・講座が分かります。
年額の確認に欠かせない資料請求も無料です。

※開講状況や最新の料金は公式サイトでご確認ください。


費用ではなく、この3つで決まる

年額の差が2〜5倍あることは分かりました。ただしその差額は「サービスの質の差」ではなく「代行の範囲の差」です。塾に払っているのは、次の3つを家庭の外に出す費用だと考えると判断しやすくなります。

1. 進度を誰が管理するか

通信教育で最初に崩れるのはここです。教材の質ではなく、「今週はどこまでやるか」を決めて守らせる役が家庭に残ります。Z会はアプリで進捗を可視化し、トータル指導プランでは学習アドバイザーが保護者の代わりに助言する仕組みを用意していますが、最終的に机の前に座らせるのは家庭です。

塾は時間割そのものが管理装置です。週3回18時20分から21時30分と決まっていれば、進度は勝手に進みます。差額はこの装置のレンタル料だと考えると、高いか安いかが判断できます。

2. つまずいた瞬間に聞ける相手がいるか

中学受験の算数や高校受験の数学は、1問で止まると先に進めない科目です。止まってから解決までに何日かかるかが、そのまま学習量の差になります。

保護者が解説できる、あるいは映像授業で自力で戻れるなら通信で回ります。どちらも難しい場合、止まった状態が積み上がって「教材が難しすぎる」という結論になりがちです。教材のせいではなく、詰まりを解消する経路がないことが原因というケースは少なくありません。

3. 週に何日、固定の枠を空けられるか

Z会の教室の中3は、コースによって週3回18時20分〜21時30分、あるいは日曜13時〜17時50分といった時間帯です。ここに送迎と移動が乗ります。金額表に出てこない最大のコストは家庭の時間で、きょうだいがいる家庭ほど重くなります。

こういう家庭は向いている形
決めた時間に自分で始められる。分からない所を自分で戻れる通信教育(トータル指導プラン)
すでに塾に通っていて、特定の教科のインプットを足したい通信教育(要点集中プラン)+塾の併用
放っておくと始めない。質問できる相手が家庭にいない通塾
通塾させたいが教材はZ会系がいい。通学圏に教室があるZ会の教室
通学圏に教室がなく、集団授業も合わないZ会個別指導教室のオンライン個別指導

公表されている合格実績の正しい読み方

Z会が公表している実績は次のとおりです。

区分公表値
中学受験・国立/私立難関中学850名合格(2026年度・2026年7月31日現在判明分)
同・内訳(抜粋)開成14名/麻布14名/筑波大附属駒場8名/桜蔭9名/東海15名/灘6名
高校受験・志望校合格率94.8%(2025年度)
同・内訳(抜粋)都立西67名/都立日比谷60名/早稲田大学高等学院58名/開成12名/灘2名

数字は立派です。ただしこの数字から「通信教育だけで何人受かったか」は読み取れません。注記にこう書かれているからです。

「Z会員合格者数は、通信教育・映像授業・オンライン授業受講生、教室本科生・講習生、および提携塾のZ会講座受講生の集計です」(高校受験コース合格実績ページ)
「Z会員合格者数は、小学6年生時に以下の講座を受講した方の集計です。Z会通信教育・Z会映像授業・Z会プレミアム講座、Z会の教室本科・講習、および提携塾のZ会講座」(中学受験コース)

つまり開成14名の中に、Z会の教室に通っていた子と、他塾に通いながらZ会の講習だけ取った子が混ざっています。通信一本で受かった人数は公表されていません。

高校受験の「志望校合格率94.8%」も条件付きです。注記では「中3の全てのZ会の在宅模試を受け、登録した第1志望から第3志望のいずれかを受験した会員のうち、そのいずれかの志望校に合格した会員の割合」と定義されています。全部の模試を受け切った会員が母数で、第3志望までを合格に数える計算です。数字が誇張だという話ではなく、「Z会を最後までやり切った層」の数字であって「Z会を始めた層」の数字ではないということです。

この読み方をふまえると、実績表は選択の材料になりません。判断材料になるのは、前章の3つ(進度・質問経路・時間枠)と、実際の教材がお子さんの現在地に合っているかどうかです。教材見本は資料請求に入っています。

いま資料請求すると付く期間限定の特典
・中学生コース(高校受験・中高一貫):11月1日(日)までの資料請求で、入会案内・体験見本に加えて、お子さん向けの学年別『英語ライティングワーク』と、保護者向けの情報誌『自主学習の継続を後押しする「保護者のサポート」とは?』が届きます。

・まだ小2・小3のお子さん:小学生コースの資料請求で「小2(中学受験情報誌付)」または「小3(中学受験情報誌付)」を選ぶと、受験するかどうかの決め方・合格までのスケジュール・志望校選びをまとめた小冊子『中学受験が気になったら読む本』が付きます(2027年3月31日(水)まで)。11月28日(土)までなら、学年別の『つまずきゼロ算数ワーク』と「作文お役立ちクリアファイル」も一緒に届きます。
→ Z会の通信教育 小学生コースの資料(無料)
※特典の内容と期限は変わることがあります。申し込む前に公式ページで確認してください。

併用は成立するのか

結論から言うと、Z会自身が併用を想定した商品を用意しています。中学受験コースの「要点集中プラン」について、公式FAQにこう書かれています。

「要点集中プラン」は、塾に通いながら効果的にインプット学習をしたい場合におすすめのプランで、毎月、「要点」「授業映像」をデジタルで、「授業ノート」を紙の教材で提供いたしますが、提出課題はございません。

提出課題がないことが要点です。併用が破綻する最大の原因は「やることが二重になって、どちらも終わらない」ことで、要点集中プランはその部分を最初から外してあります。

併用の実額

足し方月額(12カ月一括)年額
小5・要点集中プラン 1教科3,017円約3万6千円
小5・要点集中プラン 2教科6,034円約7万2千円
小6・要点集中プラン 1教科3,145円約3万8千円
小6・要点集中プラン 2教科6,290円約7万5千円

塾代に月3千円台を足す、という規模感です。教科ごとにプランを選べるため、算数だけトータル指導プラン、理科だけ要点集中プラン、といった組み方もできます。ただし同じ教科について異なるプランを両方選ぶことはできません。

高校受験コース(中学生)の2026年度の公式料金表に載っているのは5教科セットの金額のみで、1講座単位の会費は入会申込フォームのシミュレーションで確認する形になっています。中学生の併用を検討するなら、まず1講座いくらかを確かめるのが最初の一手です。

機能する併用と、しない併用

機能する機能しない
塾で扱わない教科を通信で足す(理社・記述など)同じ教科を塾と通信の両方で回す
提出課題のないプランを選ぶ添削課題つきのプランを塾と並行させる
塾に入る前の先取り/塾をやめた後のつなぎとして期間を区切る「保険」として通年でなんとなく続ける
週のどこで通信をやるか、曜日を決めてから申し込む空いた時間にやる、という前提で始める
併用の隠れたメリット。Z会の教室の入会金17,000円には免除・割引の条件が5つあり、そのうちのひとつが「Z会の通信教育を受講されたことのある方 → 入会金を15,000円といたします」です。Z会グループの他塾(栄光ゼミナール・増田塾・大学受験ディアロなど)の本科受講歴があれば全額免除、きょうだいが教室に通っていた場合は10,000円割引。申し込み時に会員番号かZ-IDを伝えないと適用されないので、該当する家庭は忘れずに申し出てください。

迷ったときの決め方

この記事は中学受験・高校受験の制度と公開情報を整理したものです。運営者は中学受験も高校受験も経験しておらず、その一人称の体験談は書きません。

書いている人間について、この判断に関係のある範囲だけ。Z会の通信教育を高校2年から2年間、5科目続けて早稲田大学の理工系学部に進みました。通信が効き始めたのは教材が変わったときではなく、「今週ここまで」を自分で決めて守れるようになってからでした。それまでは同じ教材が机の上で止まっていました。

ここから言えるのは一般論ひとつだけです。通信教育で変わる変数は教材ではなく、進度を管理する主体です。その主体を家庭に置けるかどうかが、年額2〜5倍の差を払う意味があるかどうかを決めます。

もし今、どちらとも決めきれないのであれば、順番はこうなります。

決める順番
  1. 通塾の時間枠が家庭に作れるかを先に決める。ここが無理なら費用比較は不要です
  2. 作れる場合、通学圏に教室があるかを確認する。そのうえで季節講習費を含めた年額を教室に問い合わせる
  3. 並行して通信教育の教材見本を取り寄せ、現在地に合っているかを見る。資料は無料です
  4. 両方の資料が手元にそろってから、年額と時間枠を同じ表に並べて決める

よくある質問

質問公式サイトの記載
Z会の通信教育に入塾テストはある?ない。学年とコースを選んで申し込む形
Z会の通信教育の入会金は?無料
通信教育だけで難関校に対応できる?公式FAQは「トータル指導プランの教材は対象校の入試問題を解くために共通する学習内容を精選しており、学習面については進学塾を利用するのと変わりありません」としている(Z会自身の説明)
途中でやめられる?保護者向けサイトから所定の締切日までに手続きすれば翌月から変更・中止が可能。一括払いは精算される
Z会の教室の支払いにクレジットカードは使える?使えない。払込用紙と口座引落のみ
Z会の教室の季節講習は任意?本科生は必修(カリキュラムの一環)。受講料は別途で、金額は教室への問い合わせ
通信だけで受けるなら、模試はどうする?Z会の受験情報サイトは「家庭学習されるのであれば、大手塾の公開模試などを受験して」抜けている単元を確認するよう勧めている。Z会の中学受験コースには小6の「志望校合格力診断テスト」がある
塾に切り替えるなら何年生から?合格者の声(2023年度・東海中学)では、Z会に相談した家庭が「6年生の7月号まではZ会を続け、志望校対策が本格化する夏から塾にスイッチする」よう提案されている。合格者の声53件でも、塾を足した27件のうち17件が小6から
塾に通いながらZ会も使える?できる。中学受験コースの要点集中プランが「塾に通いながら」を想定したプランで、提出課題がない
通信教育の受講歴で教室の入会金は安くなる?17,000円 → 15,000円。申し込み時に会員番号かZ-IDを伝える

まとめ

  • Z会の公式の合格者の声53件のうち、小6で塾の授業を受けずに合格したのは26件。塾を足した27件のうち17件は小6から、理由の多くは志望校対策
  • Z会自身の見解は「学習習慣がつけば塾なしで合格できる。ただし公開模試と小6秋からの学校別対策は外も使う」
  • 学習時間の目安は小5から1日約105分。この枠を家庭で作れるかが最初の分かれ目
  • 通信の志望校別予想演習は6校のみ。それ以外が第一志望なら、小6の夏前後に塾の志望校別の講座を足すのが典型
  • 年額の差(小5で約2.2〜4.4倍)は、進度の管理・質問できる相手・固定の時間枠を家庭の外に出す費用

通信だけで行くか、どこかで塾を足すかは、教材の中身と通える教室の両方を見てから決めるのが確実です。どちらの資料も無料で手に入ります。

※金額はすべて2026年度・税込、首都圏の教室の料金です。関西圏・静岡の教室は料金体系が異なる場合があります。年額は各月度の授業回数を公式表どおりに数えて合計したもので、季節講習費・入会金・志望校別特訓の費用は含みません。合格者の声の件数と分類は、2026年10月29日時点でZ会の中学受験コースのサイトに掲載されていた2019〜2025年度の53件を当サイトが読んで数えたものです。料金・条件は変更されることがあるため、申し込み前に必ず各教室・Z会にご確認ください。

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