早稲田 【理工学基礎実験 1A】  実験ごとの詳細解説

早稲田 【理工学基礎実験 1A】  実験ごとの詳細解説

2024年8月4日

こんにちは

本記事では理工学基礎実験1Aの各実験の実験内容、考察のヒント、注意事項などについて詳しく解説します。試問についても説明します。

 

予習について

どの実験も実験前に必ず予習をしましょう
テキストを読み実験内容を理解するのはもちろんMoodleの動画も必ず見ましょう
予習をしっかりした方が早く実験が終わることが多いです。

関数電卓について

ほとんどの実験で関数電卓を使います。
実験中は貸出してくれますが、自分の関数電卓を購入することをおすすめします

おすすめの関数電卓はCasioのグラフ関数電卓 fx-CG50-Nです。
詳しい情報はこちら


値段は高いですが高機能です。使い方の動画が公開されているので安心です。
めんどくさい最小二乗法もこの関数電卓を使えば自分で計算せずに値を求めることができます。

関数電卓についてこちらの記事でも詳しく説明しています。
ぜひご覧ください

【 理系大学生】関数電卓を買うべき?
理系の皆さんは、大学生になってから関数電卓の購入をすすめられると思います。 しかし、値段の高さから購入をためらっている人は多いと思います。   そこで、今回は理…
zyuken-daigaku-seikatsu.com

 

1.レンズを作る

理工学基礎実験1Aで1番か2番目に楽な実験です。

予習は各実験の目的を書いておけば十分です。

午前中に実験1、午後に実験2を行います。

実験1はレーザー光をプリズムに当てる向きを間違えなければ何も難しくありません。

ビーム位置と焦点距離の関係を方眼紙にプロットしていなければ昼休みの間にやっておきましょう。

実験2は工作です。はじめに講師が切削を実演し説明してくれるのでよく見て理解しましょう。

蛍光灯がゆがみなく反射するくらい十分研磨したら(結構時間かかる)講師の人に研磨がこれくらいで良いか聞きます。

合格がもらえたら焦点距離の評価、倍率測定に移ります。
これはあまり時間がかかりません。

考察は4つのうち2つ書けば十分でした。
実験1-2と実験2-3の考察が簡単だと思います。

実験は16:30 遅くても 17:00には終わると思います。

 

2.物理現象のシミュレーション

こちらも理工学基礎実験1Aで1番か2番目に楽な実験です。

予習は全体の目的を書くだけで良かったです。各実験の目的をそれぞれ書く必要はありませんでした。

午前中に実験1、午後に実験2,3を行います。

GPUの数に限りがあるので、実験2と3のどちらを先にやるかは座席によって変わります。

実験1では、マニュアル通りにひたすらエクセルに入力します。一部頭を使う箇所がありますが、エクセルに慣れていれば問題ありません。


エクセルを使い慣れていない人は練習しておくとよいと思います。
少なくともエクセルの絶対参照と相対参照は理解しておきましょう
こちらのサイトがおすすめです(外部サイト)

Excelで数式を使う際、セル参照の設定は非常に重要です。 セル参照を正しく設定することで、数式をコピー・貼り付けしても意図した計算結果を得ることができます。 …
curio-kumegawa.com

 この実験も16:30 遅くても 17:00には終わると思います。

3.電磁誘導

実験自体は楽ですが、考察が難しいです。考察は次の実験 物理試問 で聞かれるのでしっかり考えておく必要があります。

実験後に来週の物理試問までの課題として「結果・考察 まとめシート」が配られます

7.物理試問

電磁誘導の翌週は必ず物理試問なので、ここで物理試問を説明します。)

出席をとる際に「結果・考察 まとめシート」が記入されているかのチェックをされます。
(この時点では全部埋まっている必要はなかった)

午前中はペアやグループで考察について話し合って午後からの試問に備えます。

空いている時間で再実験することも一応可能です。(する人はほぼいないが)

午後は、はじめに講師に結果・考察 まとめシートが全部記入されているかチェックしてもらいます。

その後、講師が試問の班分けを行います。
1班3ペア(6人)が目安です。1班につき1人の教授がつき試問が行われます。

何が聞かれるか教授によるらしいです。
私の班では結果・考察 まとめシートに沿って進められました。
考察について教授から厳しい追及を受けることがありました。

3時半ごろに終わります。

4.不確かさを見積もる

午前
不確かさについて学習しパソコンの画面に表示される理論を書き写し、計算問題を解く
実験1を行う

実験1のデータ解析まで終わっていなければ昼休みに進めて午後の実験が始まる前に終わらせておきましょう。

午後
実験2,3,4を行い最後に考察をまとめる

作業の内容は大したことないですが回数が多いのでそこそこ大変です。

5.エレクトリック・ギター

1週間後にレポート提出があるので、理工学基礎実験1Aで1番大変な実験だと思います。

実験前にテキストとMoodleの動画をよく見てどんな実験をし何を考察するかを理解しておきましょう。

実験後の週末はつぶれるのを覚悟しましょう。土日だけでは間に合わないので早めにレポートを書き始めましょう。

実験1は難しくありません。
考察
弦の両端が必ず節になることを意識すればすぐに書けます。

実験2ではどうやってグラフの直線の傾きから線密度を求められるのか実験前考えておくと楽です。

実験2.1では線密度ρは ρ=T/4a2 (ただしaはグラフの傾き) となります。
理論式 f=(1/2L)*√T/ρ と f=a*(1/L) を比較すれば a=(1/2)*√T/ρ となり、式変形すればこの式になります。

実験2.2では線密度ρは ρ=1/4L2b2 (ただしbはグラフの傾き) となります。
実験2.1と同様に f=(1/2L)*√T/ρ と f=b√Tを比較すればb=1/(2L√ρ) となり、式変形すればこの式になります。

考察では「弦の直径と密度から求めた線密度」と「グラフの傾きから求めた線密度」が測定の不確かさの範囲で一致しているか確認します。これは結構大変です。私の実験結果では不確かさの範囲で一致しなかったのでなぜそうなったのか書きました。

なお弦の直径と密度から線密度を求めるときは単位に注意しましょう。計測した直径はmではなくmmです。

実験3の考察は簡単です。

実験4難しいです。思い通りに弦をはじくのも難しいですし、なぜそのような結果になるか考えるのも難しいです。

私は参考になる資料「理工学基礎実験「エレクトリック・ギター」の紹介」を見つけました。
これは早稲田の教授が教育者の視点で本実験の内容について説明した資料です。インターネット上に載っているので誰でも見ることができます。pdfなのでリンクを張れませんでした。各自検索してください。

この資料を見てよく考えると考察しやすくなると思います。
 

6.コンデンサーを設計してラジオを聴く

事前課題があります。大学入試でよくある基本問題です。数値計算は計算ミスに気を付けましょう。
関数電卓を使うと楽です。

実験1-2では「理論値を結んだ直線」と「実験値の補正後の値を結んだ直線」の傾きと切片が大きく異なります。極版を動かして重ならないようにした状態について考えると原因がわかってきます。

実験2は操作が多くて大変で時間がかかります。

 

8.水の分析

事前課題
・実験の目的と理論の要約をボールペンでA4用紙1枚にまとめる
・フローチャートをボールペンで実験ノートに作成

実験内容はそこまで難しくないです。

実験後は実験報告書を記入します。
午後6時までと時間制限があるので、実験と片づけを早めに終わらせましょう。

 

9.カフェインの抽出

事前課題
・実験の目的と理論の要約をボールペンでA4用紙1枚にまとめる
・フローチャートをボールペンで実験ノートに作成

A4用紙にはカフェインの構造式を書く必要があり、書いてない人は書くように指示されていました。

水の分析では実験中に実験方法のマニュアルを読むことができましたが、本実験では実験方法のマニュアルが用意されていなかったのでちゃんとフローチャートを書いておかないと大変なことになります

実験は操作が多いので結構大変です。
テキパキ進める必要があります。しっかり予習しておきましょう。

実験後は実験報告書を記入します。
午後6時までと時間制限があるので、実験と片づけを早めに終わらせましょう。

 

10.ナイロンの合成

事前課題
・実験の目的と理論の要約をボールペンでA4用紙1枚にまとめる
・フローチャートをボールペンで実験ノートに作成

本実験でもしっかりフローチャートを書いておきましょう。

実験内容はそこまで難しくありません。

実験後は実験報告書を記入します。
午後6時までと時間制限があるので、実験と片づけを早めに終わらせましょう。

テキストに載っている報告事項に加えて以下の考察をするように指示されました。
・ナイロンカプセルのトリパンブルーはなぜもれないのか
・赤外吸収スペクトルの吸収からナイロンが合成できたと判断できるか
・ナトリウム-tert-ブトキシドとN-アセチル-ε-カプロラクタムのそれぞれの役割の説明(反応式をかいて)

 

11.細胞の顕微鏡観察

事前課題としてMoodleの動画を全部見て小テストを解く課題があります。
小テストでは全問正解する必要がありますがを動画の内容を理解していれば難しくないです。

実験後に簡単な試問があります。しっかり準備しておきましょう。

1人1台明視野顕微鏡を用いて観察します。結構楽しいです。

指示された通りに作業すれば順調に進みます。
スケッチに時間をかけすぎないようにしましょう。

試問は2班(8人)で行われました。

1人2~3問ほどそれぞれの実験内容や実験結果・考察について聞かれます。
説明できるようにしましょう。

それぞれの顕微鏡の特徴、仕組みについて聞かれた人もいました。
実験で使った顕微鏡について講師に試問の前に解説してもらいますが、しっかり予習しておくと良いと思います。

 

 

ここまで見ていただきありがとうございました。
この記事の情報が役に立てば幸いです。

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